「商品は良いのに、なかなか売れない……」
そんな悩みを持っている小売店は少なくありません。
お店の商品をお客さんに知ってもらい、購入につなげるためには、商品の置き方や接客だけでなく、店頭や店内のPOPも重要な役割を果たします。
特に、まちの小売店で活用したいのが「手書きPOP」です。
手書きPOPは、大型店のように大きな広告費をかけなくても始められます。
しかも、店主やスタッフが自分の言葉で商品の魅力を伝えられるため、まちのお店らしい温かみのある販売方法になります。
では、どんなPOPを書けば、お客さんの目に留まり、「ちょっと買ってみようかな」と思ってもらえるのでしょうか。
この記事では、すぐに使える手書きPOPの例を紹介します。

目次
1. 手書きPOPは「商品名と価格」だけではもったいない
まず大切なのは、POPを単なる「値札」にしないことです。
例えば、
食パン 380円
これだけでは、商品の情報は分かります。
しかし、
朝食がちょっと楽しみになる!
・焼きたて食パン
・外はサクッ!中はふんわり♪
店主おすすめです。
・1斤 380円
と書けば、商品の魅力やおすすめする理由まで伝わります。
2. 手書きPOPの書き方/5つの基本
手書きPOPを作るときは、次の5つを意識すると書きやすくなります。
① 最初に目を引く言葉を書く
手書きPOPでは、「何の商品なのか」だけでなく、「なぜおすすめなのか」まで伝えることがポイントです。
POPを見た瞬間に目に入る次のような「キャッチコピー」を考えます。
・店主イチオシ!
・今週のおすすめ!
・リピーターに人気!
・こんな商品を探していませんか?
・一度使うと手放せない!
・今夜の晩ごはんに!
・ちょっとしたプレゼントにおすすめ!
などです。
② 商品の特徴を一つに絞る
商品の特徴を全部説明しようとすると、POPが読みにくくなります。
例えば靴なら、「軽い」「歩きやすい」「疲れにくい」「デザインが良い」など、たくさんの特徴があります。
その中から、「長時間歩いても疲れにくい」など、一番伝えたい特徴を一つ選びます。
③ 「誰におすすめなのか」を書く
「おすすめです」だけでは、誰におすすめなのか分かりません。
そんな時には、
こんな方におすすめ!
・長時間歩くことが多い方
・軽い靴を探している方
・足が疲れにくい靴を探している方
というように書けば、自分に必要な商品だと感じてもらいやすくなります。
④ 店主やスタッフの言葉を入れる
次の例は、まちの小売店ならではの方法です。
・店主も愛用しています!
・スタッフが実際に使ってみました。
・私ならこの商品を選びます!
これらは、ネットショップの商品説明とは違い、人の顔が見える情報になります。
⑤ 最後は「買う理由」をつくる
最後に、
・数量限定
・今週のおすすめ
・本日入荷
・人気商品
・今だけ○○円
・ラッピング無料
・試食できます
・サイズを試せます
などです。
これらを入れると、購入や問い合わせにつながりやすくなります。
ただし、「限定」「お買い得」などは、事実に基づいて表示することが大切です。
3. すぐ使える手書きPOP実例10選
ここからは、まちの小売店で使いやすいPOPを業種別に紹介します。
① 食品店/「店主おすすめ型」
◆店主イチオシ!焼きたて食パン
・外はサクッ! 中はふんわり♪
・朝食はもちろん、トーストにもおすすめです。
1斤 380円
「店主イチオシ」という言葉によって、単なる商品説明ではなく、お店の人がおすすめしている商品だと伝わります。
② 八百屋/「旬・鮮度型」
◆今日のおすすめ!
・旬のトマト
「甘くておいしい!」とお客様にも好評です。
サラダにも、そのままでも◎
1袋 298円
食品の場合は、味や鮮度、旬など、食べたときのイメージを伝えると効果的です。
③ 肉屋・惣菜店|「今夜のメニュー提案型」
◆今夜の晩ごはんに!手づくりコロッケ
・外はサクサク
・中はホクホク!
・揚げたてあります♪
1個 150円
「商品を買ってください」ではなく、「今夜の晩ごはんにいかがですか?」と提案することで、購入する場面をイメージしてもらいます。
④ 洋品店|「悩み解決型」
◆「何を着よう?」と迷ったらこれ一枚でOK!
・合わせやすい
・軽くて着やすい
・普段使いに便利
・店主おすすめです♪
4,980円
洋品店では、商品のスペックだけでなく、「この服を着るとどう便利なのか」を伝えることがポイントです。
⑤ 靴店|「試してもらう型」
◆歩きやすい靴をお探しなら!店主おすすめ
・「長時間歩いても疲れにくい」と好評です。
・まずは店内で履いてみてください!
小売店では「購入してください」だけではなく、試着・相談・体験を促すPOPも効果的です。
⑥ 雑貨店|「プレゼント提案型」
◆プレゼントに迷ったら人気の○○はいかが?
・「何を贈ればいいか分からない」という方におすすめです。
・ラッピング無料!
・お気軽にご相談ください。
「誰かにプレゼントする」という購入目的を作るPOPです。
⑦ 「お客様の声」を使うPOP
◆お客様からこんな声!
・「これ、使いやすいですね!」そんな声から人気になった商品です。
・初めての方にもおすすめです♪
実際のお客様の声を使える場合は、非常に分かりやすいPOPになります。
ただし、実在しない口コミを作って掲載するのは避けましょう。
⑧ 「店主の失敗談・体験」を使うPOP
少し変わった方法ですが、まちのお店ならではのPOPです。
◆店主も最初は半信半疑でした……
・でも実際に使ってみたら、「これは便利!」
・今では毎日使っています。
・気になる方はぜひお声がけください。
店主自身の体験を紹介すると、商品説明が身近になります。
⑨ 「こんな人におすすめ」POP
◆こんな方におすすめ!
・毎日使えるバッグが欲しい
・荷物をたくさん入れたい
・軽いバッグが欲しい
・シンプルなデザインが好き
お客さんがPOPを見て、「あっ、これ私のことだ」と思えることがポイントです。
⑩ 「店主に相談してください」型
まちの小売店では、このタイプもぜひ活用したいところです。
◆どれを選べばいいか迷ったら……店主にご相談ください!
・「○○に使いたい」「○○な商品が欲しい」と言っていただければ、一緒にお探しします。
大型店やネット通販との差別化にもつながります。
4. 「売っている商品」ではなく「使う場面」を伝える
手書きPOPで特に重要なのが、商品そのものではなく、商品を使う場面を伝えることです。
例えば、こういうことです。
「フライパン 3,980円」だけではありません。
・毎朝のお弁当作りを少しラクに!
・忙しい朝におすすめのフライパン
・○○がしやすく、毎日の料理に便利です。
3,980円
このような書き方にすると、お客さんは「この商品を買ったら自分の生活がどう変わるか」をイメージできます。
5. 手書きPOPは上手な絵がなくても大丈夫
「POPを作るのは苦手」という店主さんもいるでしょう。
しかし、手書きPOPは、必ずしも絵が上手である必要はありません。
大切なのは、読みやすいこと、目立つこと、自分の言葉で書くことです。
文字の大きさを変えたり、重要な部分を囲んだり、簡単なイラストを入れたりするだけでも十分です。
例えば、
・店主イチオシ! → 商品名
・「ここがポイント!」→ 商品の特徴
・○○円
というシンプルな構成でも立派なPOPになります。
6. 手書きPOPでやってはいけないこと
特に注意したいのが、情報を詰め込みすぎることです。
「商品の特徴を全部伝えたい」と思うと、文字が小さくなり、文章も長くなります。
しかし、店頭POPは「説明書」ではありません。
まず目に留まってもらうこと。そして、「ちょっと気になる」と思ってもらうことです。
詳しい説明が必要なら、POPを見たお客さんに店主やスタッフが説明すればいいのです。
■ まとめ
ー 手書きPOPは「お店の人の声」を伝える販促ツール ー
手書きPOPの最大の魅力は、単に商品を宣伝することではありません。
店主やスタッフの「この商品はおすすめですよ」という気持ちを、お客さんに伝えられることです。
大型店では、商品の説明が統一された表示になっていることが多いでしょう。
一方、まちの小売店なら、
・「私はこれがおすすめです」
・「実際に使ってみたら便利でした」
・「こういう方に向いています」
という、お店の人ならではの言葉を書くことができます。
これは、まちの小売店にとって大きな武器です。
まずは売りたい商品を一つ選んで、「この商品を、私はなぜお客さんにおすすめしたいのか?」を考えてみることです。
その一言こそが、手書きPOPの一番大切な材料になるのです。

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