京都には、観光客でにぎわう有名な商店街がたくさんあります。
その一方で、京都御所の南側にある「夷川通(えびすがわどおり)」には、昔ながらの専門店と、若い感性を持った個性的なお店が共存する、ちょっと面白い商業エリアがあります。
夷川通といえば、もともとは「家具の夷川」として知られてきた通りです。
ところが現在は、家具だけではありません。
コーヒー、洋菓子、飲食店など、さまざまな業種の個性的なお店が加わり、少しずつ「家具の街」から「暮らしを楽しむ街」へと変化しています。
今回は、そんな京都・夷川通の話題のお店を見ながら、「夷川通(えびすがわどおり)商店街」の魅力をご紹介します。

目次
1. 「夷川通商店街」とは
「夷川通商店街」とはどんな商店街なのか、過去を振りかえりつつ、どんな街なのかを紹介します。
■「家具の街」として知られた夷川通
まず、夷川通の大きな特徴は、その歴史です。
夷川通の寺町通から烏丸通までの一帯は、長く「家具の夷川」として知られてきました。
また、家具だけでなく、ガラス、畳、絨毯、建具、食器など、住宅や暮らしに関係する専門店が集まっていたのです。
その背景には、幕末の蛤御門の変による京都の町の焼失と、その後の復興があります。
生活用品を扱う店が集まり、やがて家具や建具などの専門店街へと発展していったとされています。
つまり夷川通は、最初から「何でも売る商店街」だったわけではありません。
専門性を持った店が集まり、その専門性がお互いを補完することで、一つの街としての魅力をつくってきたのです。
これは、現在の小さな商店街を考えるうえでも、非常に興味深いポイントです。

■いまの夷川通は「家具だけ」ではない
長い歴史を持つ夷川通ですが、時代とともに街の姿も変わってきました。
家具店が減少する一方で、近年は生花、バームクーヘン、クレープ、帆布鞄、コーヒーなど、個性を打ち出した新しい店舗が増えてきています。
つまり、「昔からある店」+「新しい感性の店」という組み合わせが生まれているのです。
ここに、現在の夷川通の面白さがあります。
2. 話題のお店を見てみよう
夷川通の話題のお店をいくつかピックアップしてみてみましょう。
Kurasu Ebisugawa


☎ 075-231-9055
「Kurasu Ebisugawa」はスペシャルティコーヒー店で、自宅で楽しむハンドドリップ文化をテーマにしたショールーム兼カフェです。2020年7月にオープンし、コーヒー器具の体験、豆の購入、抽出方法のデモンストレーションを一体化した店舗として展開されています。
・営業時間:10:00~18:00
・店のコンセプト
「器具に触れる、淹れ方を学ぶ、飲んで楽しむ。」で、初心者からコーヒー愛好家まで、自宅でのコーヒー体験を広げることを目指した店舗です。
・京都御苑から徒歩圏内で、散策途中にも立ち寄りやすい立地です。
口コミ・評判
●ハンドドリップコーヒーの品質や、器具について気軽に相談できるスタッフの知識を高く評価する声が多く見られます。
●店内デザインや、コーヒー器具を実際に見ながら過ごせる空間も好評です。
おすすめの楽しみ方
●フィルターコーヒーやAeroPressラテなど、自宅でも再現しやすい抽出器具で提供されるメニューが特徴です。
●コーヒー豆は自社焙煎所で焙煎されたものを使用し、浅煎りから深煎りまで幅広く取り揃えています。
●オリジナルスイーツや焼き菓子と合わせて楽しめるほか、店内で使用している抽出器具をその場で購入できます。
店内の雰囲気
●家具屋街として知られる夷川通に位置し、木の温もりを感じる落ち着いた空間でコーヒーを楽しめます。
●カウンター越しに家庭用器具で抽出する様子を見ることができ、「飲む」だけでなく「学ぶ・試す」体験を重視したレイアウトになっています。
Agréable kyoto(アグレアーブル 京都)
洋菓子店の「Agréable kyoto」も、夷川通の個性的なおの一つです。
大型チェーン店とは違い、専門店には「この店の商品を買いたい」という目的来店が生まれやすいという特徴があります。 ☎ 075-2231-9055


「Agréable kyoto(アグレアーブル 京都)」は、フランス菓子を中心とした人気パティスリーです。
2013年のオープン以来、季節の素材を生かしたケーキや焼き菓子で高い評価を集めており、売り切れ次第営業終了となることも多い店舗です。
口コミ・評判
●フランス菓子らしい完成度の高さと、見た目だけでなく味のバランスの良さを評価する声が多く見られます。
●季節ごとに内容が変わるタルトやシュークリーム、焼き菓子などを目当てに繰り返し訪れる常連客も少なくありません。
●人気店のため、午後には生ケーキの種類がかなり少なくなることがあるという口コミが多く、早い時間帯の来店がおすすめとされています。
おすすめの品
●店名を冠した「アグレアーブル」は、代表的なスペシャリテとしてたびたび紹介されています。
●季節のフルーツタルト、パリブレスト、フォレノワール、シュークリームなどは、旬に合わせてラインアップが変わる人気商品です。
●焼き菓子やクロワッサンなども取り扱っており、手土産として利用する人も多く見られます。
店内の雰囲気
●コンパクトで落ち着いた雰囲気のパティスリーで、ショーケースを中心としたシンプルな店内です。
●京都御所南の静かな街並みに溶け込む立地で、散策の途中に立ち寄りやすいロケーションとなっています。
利用時に知っておきたいこと
●営業時間は10:00から、ケーキがなくなり次第閉店です。不定休のため、営業日は公式SNSなどで事前確認すると安心です。
●地下鉄烏丸線丸太町駅から徒歩約5分とアクセスしやすい場所にあります。
●テイクアウト利用が中心で、店内席は少数です。支払いは現金のみとなっています。
夷川餃子なかじま


☎ 075-223-0141
「夷川餃子なかじま」は、京都・中京区にある餃子専門店で、焼き餃子を中心に一品料理やチャーハンなども提供する人気店です。2019年開業以来、「軽く食べられて胃もたれしにくい餃子」をコンセプトに掲げ、地元客から観光客まで幅広く利用されています。公式には本店のほか複数店舗を展開し、ユニークな「ぎょうざ湯」という予約制サウナも運営しています。
口コミ・評判
●薄めの皮と香ばしい焼き目で、小ぶりながら何個でも食べやすいという感想が多く見られます。
●チャーハンや唐揚げなど餃子以外の料理も評価されており、特に白チャーハン・黒チャーハンを挙げる口コミがあります。
●レトロさとネオ居酒屋の雰囲気を組み合わせた、にぎやかで気軽に入りやすい店内も好評です。
おすすめのメニュー
●定番の焼き餃子に加え、青森県産にんにくを使った「ディープ(にんにく入り餃子)」が看板メニューです。
●チャーハンや唐揚げ、季節・日替わりの一品料理も充実しており、食事にもお酒にも合わせやすい構成です。
●ランチタイムには、餃子とチャーハンを組み合わせた定食メニューも人気です。
店内の雰囲気
●カウンター席があり、一人でも利用しやすい一方で、グループ利用にも対応しています。
●おしゃれで活気のある空間として紹介されており、全席禁煙・無料Wi-Fiを備えています。
知っておくと便利な情報
家具の川上 夷川本店


☎ 075-222-1055
「家具の川上」は、京都・夷川の「家具の街」にある老舗家具専門店で、1883年創業の歴史を持つインテリアショップです。都市型住宅向けの家具提案を得意とし、国内外のブランド家具やインテリア雑貨を幅広く取り扱っています。
利用者の評価
●接客や専門知識への評価が高く、家具選びやインテリアの相談がしやすいという声があります。
●ベッドやソファの展示が充実しており、実際に座り心地・寝心地を試せる点が好評です。
●老舗ならではの品揃えに加え、セールやキャンペーンが開催されることもあり、品質と価格のバランスを評価する口コミが見られます。
主な取扱商品
●リビング・ダイニング家具、ソファ、食器棚、ベッド、学習デスク、書斎家具、収納家具、カーペット・ラグ、オーダーカーテンなど、住まい全体をコーディネートできる構成です。
●ligne roset(リーン・ロゼ)、シモンズ、浜本工芸、ナガノインテリアなど、国内外のブランドを取り扱っています。
●店舗は3フロア構成で、フロアごとにリビング、ダイニング、寝室、ホームオフィスなど用途別に展示されています。
店内の雰囲気
●ショールーム形式で家具を実際の生活空間に近いレイアウトで展示しており、完成後のイメージを掴みやすい構成です。
●モダンデザインから天然木を活かした国産家具まで幅広く展示され、落ち着いた雰囲気の中で比較検討できます。
知っておくと便利な点
●京都市営地下鉄 丸太町駅から徒歩約4分とアクセスしやすい立地です。
●店舗西側に駐車場(4台)があり、満車時は近隣コインパーキングを利用でき、購入者向けの駐車料金サービスがあります。
●家具の1年間保証、アフターサービス、一定期間の預かりサービス、不要家具の引き取りなど、購入後のサポートも用意されています。
夷川燕楽


☎ 075-254-8488
「夷川燕楽」は、京都御所の南側、夷川通にある和食店で、おでんを中心に旬の食材を使った料理と京都の地酒を楽しめる一軒です。
2003年の開店以来、燕楽グループの店舗として営業しており、「居酒屋でも料亭でも割烹でもない、肩ひじ張らずにゆったり過ごせる料理店」をコンセプトにしています。
口コミ・評判
●おでんの出汁や旬の魚料理の評価が高く、京都らしい味わいを楽しめるという感想が多く見られます。
●落ち着いた町家風の雰囲気や、ゆっくり食事ができる空間づくりも好評です。
●カウンターでの食事から宴会利用まで幅広く対応できる点も利用者から評価されています。
料理の特徴
●名物のおでんは大根、牛すじ、湯葉、麩など京都らしい具材が充実し、看板メニューとなっています。
●季節ごとに鱧、鮎、丸茄子など旬の食材を取り入れた一品料理や、おまかせコース(4,500円・5,500円・6,500円)が用意されています。
●京都の地酒や日本酒との組み合わせにも力を入れています。
店内の雰囲気
●家具店を改装した建物を活用しており、玄関は遊郭をイメージした独特の意匠が特徴です。
●1階にはカウンター席と個室、2階には大人数の宴会にも対応できる座敷があり、少人数から団体まで利用しやすい構成です。
知っておきたいこと
●全65席で、カウンター・掘りごたつ個室・宴会場を備えています。
●全席禁煙で、店外に喫煙スペースがあります。
●地下鉄京都市役所前駅から徒歩約5分、丸太町駅からも徒歩圏内です。
●営業は主に夕方からで、月曜日が定休日(月に数回火曜日も休業)となっています。
3.「個性的な店」が集まることで商店街になる
京都・夷川通の魅力は、単に「人気店がある」ということではありません。
長い歴史を持つ家具の街に、新しい感性を持った個性的な店舗が加わり、街そのものが少しずつ変化しているところにあります。
京都市の観光情報でも、夷川通は「家具の街」から「ライフスタイルの街」へと変化していると紹介されています。
これは、全国の商店街にとっても参考になるのではないでしょうか。
・昔からの商売を守る。
・新しい店も受け入れる。
・それぞれの店が個性を持つ。
このことが、お互いの店が街全体の魅力を高めていくのです。
商店街の活性化とは、すべての店を同じ方向に向けることではなく、それぞれの店が持つ「違い」を街の魅力として生かすことなのかもしれません。
京都・夷川通は、そんな商店街のこれからを考えるうえで、興味深い事例と言えそうです。

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