【Amazon】の「相乗り出品」での配送料について/増える「送料ぼったくり」被害

最近、ネットで気になる記事を見かけました。

 ⇒ https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2210/22/news033.html
(「アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側」本田雅一 氏)

です。

急増するネット通販サイトにおいて、オークションサイトも含めて最近、送料を数万円以上も上乗せしている例が見受けられるようになっているそうです。

この原因はどうやらAmazonの販売ページでの相乗り商品の低い価格設定と出品者が決めることができる配送料にあるようです。

なぜ、このようなことが起きるのか。

以下に、以下に本田氏の一文を引用させていただきながら、探ってみました。

1 Amazonの相乗り商品とは?

Amazonでは、 出品は1つの商品に対して1商品ページ というルールになっています。
つまり、1つの商品に対して複数のページを作成できない決まりがあるのです。 そのため、同じ商品に対して複数の出品者が存在するときは、すべて同じページにおいて出品しなくてはなりません。
このような状態を「相乗り出品」または「相乗り販売」と言います。

<相乗り出品では価格競争が生まれる>

相乗り出品は、ページがすでに作成済みなので、出品者は面倒な新規出品用のページを作成する必要がないのが何よりのメリットになります。
ただ、誰もが簡単に出品できるということは、逆にライバルが参入しやすく、その結果、激しい価格競争を生むことになります。
価格競争に巻き込まれた結果、ほとんど利益が見込めないという商品が出ることも考えられ、これではネットビジネスとして成り立たないということになりかねません。

<相乗り出品で価格が安いものがページのトップになる

Amazonでは、同一ページに相乗り商品が並ぶ場合は、商品価格の最も安いものがページのトップになる仕組みになっています。
消費者にとっては、同じ商品であればページのトップ(最も安い)に引き付けられ、これをカートに入れるのは至極当然のことです。これを業界では”カートを取る”と呼ばれています。
したがって、出品者は出来るだけ商品価格を安くするよう知恵を絞ります。

しかし、カートを取るために、ただやみくもに商品価格を安くしてゆくと、利益が出ないことになるので、どこかで帳尻合わせをしなければならなくなってきます。
その方法が送料の水増しです。

Amazonでそのようなことができるのでしょうか?

2 Amazonでは2種類の販売方法がある

Amazonで販売されている商品は、
①Amazon自身が販売している商品
②Amazon以外の出品者が販売している商品

の2種類があります。

②は様々な出品者が販売している商品でAmazonマーケットプレイスといいます。
Amazonマーケットプレイスとは、Amazonが専用のプラットフォームを提供し、そこに出品者は新品だけではなく中古品なども自由に販売することができます。インターネット上のフリーマーケットのようなイメージになります。
Amazonマーケットプレイスでは、多くの会社や一個人までがAmazonのブランド名を利用し、費用をかけずに手軽に商品を販売しています。
また、購入者からすれば同じ種類の商品でも購入先の選択肢が広がり、より自分の希望にあった商品を購入することができるというメリットがあります。

3 Amazonマーケットプレイスによる配送料

商品が買われたとき、Amazonマーケットプレイスの配送については、Amazon「FBA」により行うか、独自で配送するかにより配送料が違ってきます。

Amazon「FBA」とは、本来自分で行わなければならない商品の梱包、発送、在庫管理から返品対応やクレーム対応に至るまでの全ての業務を出品者に替りAmazonが行ってくれるものです。

出品者がAmazon「FBA」により配送する場合は、Amazon既定の配送料が適用されますが、これによらない場合は、出品者により配送料が違ってきます。
「本・CD・レコード・ビデオ・DVD」以外の商品は出品者が配送料を自由に決めることができるのです。

この出品者が独自に配送料を決めることができるというところに、配送料の水増しが起きる原因があるようなのです。

4 まとめ

会社や個人がAmazonマーケットプレイスのシステムを利用し、様々な商品を出品し、”カートを取る”ことにしのぎを削る結果、消費者としては欲しい商品にとてつもなく高い配送料が設定されていることに気づくことがあるはずです。
どうしても欲しい商品であれば、これを是とするかどうかは消費者の考え方次第ですが、どこかに割り切れないものがあるのは確かです。

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