「以前はそれなりに売れていたのに、最近は売上が落ちてきた……」
まちの小売店を経営していると、こうした悩みを抱えることがあります。
人口減少や物価高、ネット通販、大型店との競争など、商売を取り巻く環境が厳しくなっているのは確かです。
しかし、同じ地域で営業していても、お客様が増えている店、リピーターが多い店、安定して売上を確保している店があります。
では、「売れない店」にはどのような共通点があるのでしょうか。
今回は、まちの小売店が一度チェックしておきたい「売れない店の共通点」について考えてみます。

目次
1 お客様が何を求めているのか分かっていない
売れない店にありがちなのが、「店が売りたい商品」と「お客様が欲しい商品」がズレている
ことです。
「これは良い商品だから売れるはず」と思っていても、お客様にとって必要な商品とは
限りません。
大切なのは、
・どんなお客様が来店しているのか
・何を求めているのか
・どんなことで困っているのか
を知ることです。
お客様との会話や日々の接客の中には、商品開発や品揃えを見直すためのヒントがたくさん
あります。
2 商品の良さを伝えていない
商品をきれいに並べているだけでは、なかなか売れません。
お客様からすると、
・この商品は何が良いの?
・私に必要なの?
という疑問が残ってしまいます。
そこで役立つのがPOPです。
「おすすめ商品です」だけではなく、
・こんな方におすすめ
・この商品はここが便利
・スタッフが実際に使ってみました
・今の季節にぴったり
など、お客様が買う理由を伝えることが大切です。
商品そのものではなく、商品を使ったときの「便利」「安心」「楽しさ」を伝えることで、
購買につながりやすくなります。
3 店頭を見ても「何の店か分からない」
お店の前を通っている人に、「この店には何があるのか」が伝わっているでしょうか。
・店内の商品が外から見えない。
・価格が表示されていない。
・おすすめ商品が分からない。
・店頭に変化がない。
こうした状態では、お客様は「入ってみよう」と思いにくくなります。
特に初めてのお客様にとって、店頭は重要な情報源です。
・何を売っている店なのか
・いくらくらいの商品なのか
・今は何がおすすめなのか
を店頭で分かりやすく伝えましょう。
4 価格だけで大型店と競争している
小さな店が大型店と価格だけで競争するのは、非常に厳しいものがあります。
大量仕入れができる大型店と同じ価格を目指しても、利益が減ってしまうだけです。
そこで考えたいのが、「価格以外の価値」です。
例えば、
・商品について詳しく説明してくれる
・自分に合った商品を選んでくれる
・困ったときに相談できる
・顔なじみで安心できる
・地域の情報を教えてくれる
・購入後のフォローがある
こうしたサービスは、まちの小売店だからこそ提供できるものです。
「安いから買う店」ではなく、「ここだから買いたい店」を目指すことが重要です。
5 常連客に頼りすぎている
地域の小売店にとって、常連客は大切な財産です。
しかし、「いつものお客様が来てくれるから大丈夫」と考えてしまうのは危険です。
お客様も年齢を重ね、生活環境が変わります。
長年のお客様が少しずつ来店しなくなれば、自然と売上も減っていきます。
だからこそ、常連客を大切にしながら、新しいお客様を少しずつ増やしていくこと
が必要です。
口コミ、店頭POP、チラシ、ホームページ、LINE、Instagramなど、自店に合った方法で
新規客との接点を作っていきましょう。
6 情報発信をしていない
「良い商品を置いているのだから、お客様は分かってくれる」
これは、今の時代にはなかなか通用しません。
お客様は来店する前に、スマートフォンでお店を調べることが増えています。
そのため、
・店があることを知ってもらう
・どんな店なのか知ってもらう
・行ってみたいと思ってもらう
という流れを作ることが重要です。
ホームページやGoogleビジネスプロフィール、LINE、Instagramなどを活用して、商品情報だけでなく、店の人柄や地域とのつながりも発信してみましょう。
7 お客様との会話が少ない
小さな店の大きな強みの一つが「接客」です。
大型店では、なかなかできないような細かな相談に乗れるのが、
まちの店の魅力です。
「何かお探しですか?」
だけでなく、
「最近、こんな商品を探している方が多いですよ」
「前回購入された商品はいかがでしたか?」
など、自然な会話からお客様のニーズを探ってみましょう。
会話の中から、
・こんな商品が欲しかった
・こういうサービスがあれば便利
という新しい発見が生まれることもあります。
8 売れない理由を「景気が悪い」で終わらせている
・景気が悪いから
・人口が減っているから
・ネット通販があるから
・大型店ができたから
確かに、これらは売上減少の原因になります。
しかし、それだけで終わってしまうと、何も改善できません。
大切なのは、
「外部環境が厳しい中で、自分の店には何ができるのか?」
を考えることです。
売上が落ちたときこそ、
・客数が減ったのか?
・客単価が下がったのか?
・来店頻度が減ったのか?
・新規客が増えていないのか?
など、原因を具体的に分けて考えてみることが大切です。
9 昔のやり方を変えない
「昔からこのやり方だから」
これは商売にとって危険な言葉になることがあります。
もちろん、長年続けてきた商売の基本や、お客様との信頼関係は大切です。
しかし、お客様の生活は変化しています。
・現金からキャッシュレスへ。
・紙のチラシからスマートフォンへ。
・電話での問い合わせからLINEへ。
すべてを変える必要はありません。
まずは、
「今のお客様にとって、もっと便利にできることはないか?」
という視点で、小さな改善を積み重ねていくことが重要です。
10「売ること」ばかりを考えている
売れない店ほど、「どうすれば商品を売れるか」を考えがちです。
しかし、お客様は「店の売上を上げるため」に商品を買うわけではありません。
・困っていることを解決したい
・自分に合った商品が欲しい
・安心して買い物をしたい
・便利な商品を知りたい
という目的があります。
つまり、
「何を売るか」ではなく「お客様にどんな価値を提供するか」
という視点が大切なのです。
■ まとめ
ー売れない店から「選ばれる店」へー
売上が落ちてくると、
・もっと安くしよう
・チラシを増やそう
・商品を増やそう
と考えてしまいがちです。
しかし、その前に一度、
「お客様から見て、この店はどんな店なのだろう?」
と考えてます。
・入りやすい店なのか。
・商品の魅力が伝わっているのか。
・店の存在を知ってもらえているのか。
・相談したいと思ってもらえているのか。
・「また来たい」と思ってもらえているのか。
こうした視点から店を見直すことで、改善すべきポイントが見えてきます。
まちの小売店には、大型店やネット通販にはない強みがあります。
人とのつながり、地域とのつながり、専門知識、きめ細かなサービスです。
これらを「当たり前のこと」と考えず、自店の価値として積極的に伝えていくことが大切です。
売れる店になるために必要なのは、必ずしも大きな投資ではありません。
「お客様の立場から店を見直すこと」です。
そこから、小さな店の売上改善が始まるのです。

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