いま店舗アプリを導入しているお店を多く見受けます。
その理由としてまず挙げられるのはスマホの普及があげられます。
年齢や性別を問わず多くの人がスマホを所持していることから、多くの小売業界ではスマホを使った販売促進や顧客への魅力的なサービスを発信し、ファンの獲得・固定化、さらには拡大図るために様々なアプリを導入しています。
また、オンラインショッピングとSNSの普及の効果もあり、特に20〜30代の若年層のアプリ利用率が高く、より欲しいものはすぐにハッシュタグで検索し購入する傾向も高いため、若年層へのアプローチとして無視できないツールになっています。
ここでは、店舗用アプリについての作成方法、活用方法など基礎的な事柄について探ってゆきます。
目次
1 店舗アプリとは
店舗アプリとは、飲食店や小売店などの店舗が顧客に提供しているスマートフォンアプリのことです。
顧客に取り扱い商品の紹介や店舗イベントなどの情報を発信し、来店時以外でも顧客との接点を維持して関心を引き付けるのに役立ちます。
2 店舗アプリとWebサイトとの違い
自店の公式Webサイトと店舗アプリはその目的と記載されている内容が似ていますが、次のように明確な違いがあります。
◆Webサイトは新規顧客獲得、店舗アプリはリピーター向け
Webサイトは店舗を多くに人に知ってもらい、来店を促す新規顧客の獲得を目的としたものが多く、店舗を利用したことがない人を対象としていますが、店舗アプリはアプリをダウンロードしてもらい、主に来店歴のあるリピーターに向けて発信する手段になります。
また、WebサイトやSNSを通じてプロモーションすることにより、新規顧客の獲得にもつなげることができます。
◆店舗アプリは素早い情報更新が特長
店舗アプリは、Webサイトよりも情報更新が容易で、クーポンやセール情報をいち早く顧客に届けられます。アプリ利用者はリピーターが多く、店舗の魅力や利用メリットをこまめにアピールして再来店を促し、顧客を定着化していくことが可能です。
◆Webサイトは読み込み型、店舗アプリはインストール型
Webサイトはその都度ページの読み込みを行うが、店舗アプリは事前にダウンロードしてあるため通信環境の影響を受けず、手軽にアクセスできることからWebサイトに比べ見てもらう頻度が格段に上がります。
3 店舗アプリでできること
これまで、店舗を訪れたお客さんにしかできなかったサービスを店舗アプリで行うことにより、簡単に多くの接点を作れることができ集客・リピーターの確保に結び付けることができます。
(1) プッシュ通知でお客さんとの接触の機会を増やす
アプリのプッシュ通知機能を使用することで、クーポンやセール、イベントなどの情報を自動的に知らせることができます。
プッシュ通知は、あらかじめ設定した日時に自動で配信することもできます。
WebサイトやECサイトがある場合にはそれらへのリンクを貼っておけばそれぞれのサイトへ誘導することができます。
(2) ポイント・スタンプカードの発行で顧客の繋ぎ止め
これまで店頭で配っていたポイントードやスタンプカードに変わり、デジタル化されたカードをアプリで表示させることができます。
紙やプラスチックのカードに比べかさばらなく、失効期限が近づけばプッシュ通知で知らせたり、現在の獲得ポイントなどを知らせることができます
(3) クーポンの発行でリピーターの確保
クーポンの発行もポイントカード・スタンプカードと同様に、デジタルによりアプリ上で表示させることができます。
クーポンの発行は、ダウンロードの直後や購入直後がリピーターを確保する意味で有効ですが、プッシュ通知と連携させることで、クーポンの使用率向上を狙うことができます。
(4) ECサイトへの誘導
アプリ内に自店のECサイトへ誘導する経路を設けることで、実店舗への来店だけでなく自店ECサイトへの訪問、購入までを促すことができます。また同時にECサイトでの購入の際に使用できるクーポンを配布することもできます。
ECサイトへの誘導方法としては、QRコードの設置やメニューや商品画像などにリンク付けをするなどの方法があります。
(5) 売上等の分析機能で顧客・店舗管理
アプリのダウンロード数やクーポン利用数などから顧客ニーズを分析したり、プッシュ通知の開封率から、通知タイトルや配信時間の改善点を分析することができます。
4 店舗アプリのメリット
小売店舗が店舗アプリを導入することで、次のメリットが生まれます。
(1) 新しい顧客への接点ができる
これまで接する機会がなかった人が店舗アプリをダウンロードしてくれることにより、新たな接点ができることにより、新規の顧客になってくれる可能性が生まれます。
(2) リピーターを確保することができる
アプリでクーポンの発行やセール、イベントの情報を発信することで顧客の繋ぎ止め、リピーターの確保ができます。
(3) 自店ECサイトへの誘導ができる
自店でECサイトを運営している場合は、アプリ内に誘導する経路を作っておくことで容易にECサイトへの誘導を行うことができます。
(4) 顧客情報、販売データなどから自店の経営改善を考えることができる
アプリの内容にもよるが、アプリに備わっている情報収集、分析機能を使うことにより、顧客のニーズ、売れ筋商品、売り上げ傾向等を把握し、店舗の経営改善や今後の戦略を練ることができます。
5 アプリの導入方法
店舗アプリの導入には、
① フルスクラッチ
②アプリプラットフォームの利用
の二つの方法がありますが、フルスクラッチでは、店舗が必要な機能を余すところなく搭載することができますが、時間・費用がかかり小規模店舗では無理があります。
それよりも、あらかじめ用意されたテンプレートやパーツから柔軟に組み合わせてカスタマイズすることで、すぐにイメージ通りのアプリを制作できるアプリプラットフォームの方が適しているといえます。
アプリプラットフォームは中小規模の店舗がアプリ施策をすぐにスタートさせたい場合に向いている開発方法です。
アプリプラットフォームには、最低限、プッシュ通知、ポイント・スタンプカード提示、クーポン発行を存せていることが必要で、できればデータ収集・分析機能を備えたものが望ましいです。
アプリ開発を委託するには、短くて20日から1ケ月程度で済むものもあり、費用については、初期費用と月額費用が必要なケースがほとんどで、要求するアプリの機能などにより様々で、自店の規模、経営形態などから開発業者と協議することから始めます。
参考として、下記にアプリ開発業者を探すことができるサイトを掲げましたのでご覧ください。
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6 まとめ
これだけスマホが普及すると、小売業界においてもこれを見逃すわけにはいきません。
実店舗の経営とは別にスマホに特化した集客アイテムが必須になっているのです。
それが、LINEであり、店舗用のアプリです。
これらは、うまく使えば自店の情報・PRをまだ見ぬお客さんに簡単に届けることができます。
特に店舗アプリは、インストールして初めて使ってもらえるものなので、店側としてはまず店舗アプリがあることをまだ見ぬお客さんに知ってもらうことから始めなければなりません。
そのためには自店のホームページやSNSで宣伝する必要があります。
いずれにしても、店舗用アプリはダウンロード数が増えればそれにつれて利用客数が増え、新規顧客とリピーターの確保につながってゆきます。
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