小規模事業者の補助金の受領には、成果が見える実施報告が重要!

国や自治体ではこれまで新型コロナウイルス感染症拡大対策としての集客や再起などの支援を目的とした補助金事業を数多く打ち出してきました。急激に客足の落ちたお店にとっては、ワラにもすがる思いでこれらの支援策にエントリーしてきました。

申請された補助金事業に対し、国や自治体は事業の目的の適合性、申請書の内容審査などを経て採択の決定を行い、申請者は事業の採択決定の通知を受けて初めてその事業に取り掛かります。

そして、事業者はその事業が終了した時に、国や自治体に「事業完了届け」あるいは「実績報告書」を提出し、完了審査を経てようやく補助金が交付されます。

「事業完了届け」あるいは「実績報告書」の書面は、決められた様式に沿って正確に記入しさえすればそう難しいことではありませんが、完了届け、実績報告書の内容を補完する添付資料の出来不出来、内容によって修正や再発行など相当の手間がかかり補助金の交付時期が大幅に遅れることがあります。

したがって中には事業開始前あるいは実施中にこのことを見越して準備しておかなければならないものもあります。

ここでは、主に自治体の補助金事業における 「事業完了届け」あるいは「実績報告書」 に添付する資料の作成についてのポイントをまとめました。

1 事業の実施状況

申請者が行った事業などが、申請書の内容通り行われたことを証明できる資料のことです。

①実施写真

 実施前の状態、実施中の状況、実施後の状態の写真撮影を行う

 ・使用した資機材、実施方法など申請内容が確認できる写真

 ・物品を購入した場合は、その写真

②実施内容説明資料

 <講習会、イベントなど>

  ・それぞれ日付が入っているチラシ、新聞広告、案内などの原本

  ・参加者名簿、アンケート結果

  ・実施側の評価

 <物品、資機材などの購入>

  ・仕様書、カタログなど

 <委託作業>

  ・委託契約書

  ・作業日報

 <実施した事業の成果資料>

  ・売上金額、集客数など事業実施による成果資料など

2 事業費の支払い証明資料

実施した事業に対して支払われた金額が対象事業の経費として適正かどうか、成果として上げられている物件が確かに納品されているかなどを説明できる資料です。

①領収証

 物品購入、委託作業、交通費、会場費など実績報告書の経費明細書に記載した項目ごとの領収書

 ・日付と領収者の印が入ったもの

  日付は、事業実施期間内でなければならない。  

 ・領収金額は、消費税が明記されていること

 ・但し書きに領収金額の内容をが明記されていること 

 ・交通費のタクシー代、簡単な物品購入費はレシートでもよい。

②納品書

 資機材や物品購入で実物写真と一緒に納品書を求められる。

 ・納品物件名、納品先名、納品者名、納品日付、納品者印

 

3 事業の成果、効果

補助対象事業を行ったことにより、どのような成果や効果があったかを具体的に示す資料です。

公費を使って行う事業である以上、効果の上がらない事業については、次回以降、同様の事業は採択されることはなくなります。

事業内容にもよるが、集客数、売上額などの事業実施前、実施中、実施後の比較を求められます。

事業実施後直ちに目に見えて事業効果が現れないものについては、ある程度期間を経て事後報告を行う場合もあります。

①集客増、販路拡大の取り組み

 ・事業実施中における来客数、売上額の実施前との比較

 ・実施前と実施後の売上額の増加傾向(事後報告)

 ・ 実施前と実施後の 来客数の増加傾向(事後報告)

 ②商店街の催し物、イベントなど

 ・ 事業実施中における来客数、売上額の実施前との比較

 ・実施前と実施後の来客数の比較 (事後報告)

 ・ 実施前と実施後の 売上額の比較 (事後報告)

 ・アンケートなどによる来客者の評価など

③講習会、セミナー

 ・受講者のアンケート結果

4 事業の変更、廃止

事業を行っている中で、予期できないアクシデントなどに見舞われ、突然中止をしなければならないときや事業内容の縮小など変更を余儀なくされる場合があります。こんな時には速やかに申し出て、事業廃止届け事業変更届けを提出し、その後の措置について自治体などからの指示を待ちます。

各自治体などは、当初申請に基づいた予算措置を行っていることから、事業費の減額はともかく、事業費の大幅な増額については、原則として増額分は認められないことが多く、その分は自己負担となります。

事業の廃止については、避けることは言うまでもありませんが、事業のこれ以上の遂行が無理とわかった時点で速やかに申し出ることが大切で、いたずらに結論を長引かせることは双方の信頼関係に大きな禍根を残すことになります。

5 まとめ

各自治体などから打ち出される各種の支援目的の補助事業は、まちの小売事業者など小規模事業者にとって、いまや命の綱ともいうべきもので、事業を継続してゆくためには果敢にエントリーしなければなりません。

申請者はその事業の目的を正しく理解し、行政側の信頼に足りる事業の実績を報告しなければなりません。

それには、事業の着手前からどのような提出資料が必要かをあらかじめ予測し、事業実施中においても絶えずこのことに注意を払い、事業の完了後は速やかに実績報告書に添付資料を添えて提出し、一日も早く補助金の交付を受けることが大切です。

 

 

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