お客さんにとっと入りやすい店の雰囲気、心地よい接客方法とはどのようなものなのか。
どちらも集客や収益に大きな影響を及ぼすものだけにお店の経営者は細心の注意を払って対応しています。
それでも良かれと思ってやっていることが返ってお客さんを遠ざけることになっていることもあるのです。
ここでは先に行ったまちの洋品店に関する消費者のアンケート調査結果からのお客さんがまちの小売店に対して“こうして欲しい”、“この接客はやめてほしい”などを見ながら「お客さんにとって入りやすい店とは」、「心地よい接客とは」について考えてみました。
目次
1 アンケートによるお客さんの思い
先に書いた「まちの洋品店」に関する消費者のアンケート調査結果」の中で店に入りやすい雰囲気がほしいという意見が多数寄せられていました。
「まちの洋品店」に関する消費者のアンケート調査結果」は下記のリンクをご覧下さい。
アンケート調査によると、お客さんは入りやすい店にするために次のようなことを望んでいます。
だ表的なものを上げると、
・気軽に入れるように
・外から店の雰囲気がわかるように
・買わなくても入れるように
・どのような洋服があるかわかるように
・気軽に見せてくれるように
・センスを良くして
などです。
これをみると世のご婦人方は、まちの洋品店に対して一種の警戒感を持っているように感じます。
一旦店に入ったら店員の目が気になって何か買わないと手ぶらで出てこれないのではないかという感じを持ち、しり込みしている様子がありありと見えます。
郊外の量販店みたいにいついっても人でごった返しており、適当に入って適当に見て回って気に入ったものがなければいつ出て行っても店員さんの目に留まらないようなところであれば気軽に出入りできますが・・・・・・・・
ではどうすればよいか?
昔なじみのお得意さんなら特に気にする必要がないのかもわかりませんが、一見さんのお客さんを逃がしてしまう気がします。
同じアンケート調査の中で、店員さんの接客方法については、次のようなことを望んでいます。
・洋服を見ている間は声をかけないで
・店員がじっと見つめてきたり、話しかけられるのが嫌だ
・店員がついて回らないで
・買わせようとお世辞を言ったりしないで
・感じの良い笑顔でアドバイスをして欲しい
・しつこい接客をしないで
・むやみに話しかけてほしくない
・好きに見させて欲しい
などがあります。
店員さんはまったく無視するわけにはいきませんが、露骨に買わせようとする態度を見せれば、お客さんはすぐそれを見抜きます。
特に一見さんのお客さんは二度とその店には行かないでしょう。
以下、「入りやすいお店とは?」、「お客さんにとっての心地よい接客とは?」について考えてみます。
2 入りやすいお店とは?
通りかかったお客さんが何の抵抗もなく自然に入ってゆく店とはどんなお店でしょうか。
そのためにどのようなお店づくりをしてゆけばいいのでしょうか。
◆ 通りすがりの人でもひと目でどんなお店なのかがわかる
お客さんが外から見てどんなお店なのかが分かることが新規顧客獲得の面からとても重要なことです。
・どのような商品をおいているのかが分かるようにする
・どの程度の価格帯かわかるようにする
・お店のいい雰囲気を感じとってもらえるようにする
◆お店がきれいで清潔感がある
店に入った時のお客さんの第一印象はとても大切です。
お客さんがお店に入ってまず感じることは、きれいで,清潔感があるかどうかです。
次のことに気を配り、お店の中を整理整頓し、清潔感を保つ必要があります。
・お店の中に不用品などが乱雑に置かれていないか
・掲示してあるポスターや広告物などが古びていたり剥がれがないか
・内装に汚れや剥がれがないか
など、日常の清掃、片付けなどに気を配りましょう
◆店主や店員に親近感があり親しみやすい
お客さんがお店に入った時に誰も出てこなかったり、店の奥で私語を交わしていたりすると途端に店を出たくなります。
また、常連客と話し込んで接客をおろそかにしているなどは最悪です。
お客さんに好印象を持ってもらうため、店主は店員に次のことを教育する必要があります。
・お客さんが来たらすぐ対応する
・明るく親しみやすい対応を心がける。ただし、節度を保つ
3 心地よい接客とは?
お客さんが店に来て心地よいと感じる接客方法は、小売業、サービス業、飲食業などお客さんを相手にするあらゆる業種で共通しています。
心地よい接客とは、自然な笑顔、清潔でさわやかな雰囲気、言葉遣いなどお客さんに不快な思いをさせないことにつきます。
その中でも、小売業について特に気を付けなければならないのが「声かけ」のタイミングです。
先のアンケートにあるように、過度な声掛けやつきまといは、無理やり買わせようとする態度が丸見えで、お客さんが最も嫌う接客方法です。
声掛けのタイミングを誤るとお客さんは、その店に対して一気に悪印象を持ってしまいます。。
いい声かけと悪い声かけとはどようなものなのでしょうか。
◆タイミングのいい声かけ
お客さんの様子を伺いながら次のような時が声かけを行うときです。
・お客さんが商品を手にして何やら迷っていると感じるとき
・お客さんが欲しい商品を探すために店内歩き回っていると感じたとき
・お客さんが店員を求めている素振りを見せたとき
などです。
◆悪い声かけ
・やたらついて回り、聞いてもいないのに商品の説明をする
これなどは、お客さんが最も嫌う例です。
店員さんは、買ってくれるかどうかわからないお客さんに対し、一定の距離を置き、節度のある接客が必要です。
◆その他の接客で心がけが必要なこと
・カード決済のための使用できるブランドのステッカーなどをレジ周りなどに掲示しておく
・お客さんの質問に対し、「わかりません」「ありません」など素っ気ない返事をせず、他の店
員に聞くなど誠意の感じられる対応をする
・お客さからの質問に対しては、聞かれたことだけを答えるのではなく、お客さんのためになる
それ以上の情報を伝えるよう心がける
◆あるスーパーで張り出されていた「お客さまの声」
□何々の商品がないかと店員に尋ねたところ、探しもせずに即座に「ないです!」
と言われました。
仕方がないので自分であちこち見て回ったら売られているのを見つけました。
□あるレディース売り場で撥水パーカーを買いました。
店員さんにLサイズが欲しいので入荷するかと聞いたところ、“ここに有るだけです!”という返答なので仕方なくMサイズを買いました。
後日、売り場を見たら欲しかったLサイズ商品が展示されていました。
こんなに早く入荷するのだったら待っていたのに・・・・・
この二つの例は、分からなかったら他の者に聞くか、別の店員に探してもらうなり方法はありそうなものだが、その場かぎりの返答なのは確か
なかにはこちらが恐縮するぐらい丁寧に探し回ってくれる店員さんもいるというのに.....
近頃の量販店などは一時期に比べて店員さんが本当に少なくなりました。
だからこそ、そんな中で丁寧に対応してくれればこちらも感動して、このことをいつまでも覚えています。また、逆に不快な思いをしたこともいつまでも覚えています。
店の上層部もこんな小さなことにいちいち目くじらたてていられかとお思いかもしれません。
小言一言で辞められても困ります。
悪い噂は特に主婦層を中心にすぐ広まります。
たいていの店は、客さんとの接点は店員だけです。
店員のお座なりな態度は、その店の印象としていつまでも残ります。
お客さんにしたら同じ物を買うのなら別の店へということになります。
”蟻の一穴”という言葉があります。
ちょっとしたことが後々別のところに飛び火し、とんでもないことになることもあります。火は小さいうちに消しておくに越したとはありません。
4 まとめ
まちの小売店など販売業に携わるものにとって、一度でも悪い印象を与えてしまうと常連客はともかく新規に来られたお客さんは二度と足を運んでくれることはありません。
それほどお店の雰囲気と接客は大切なものです。
入りやすいお店の雰囲気と心地よい接客は新規顧客の獲得のみならず、リピーターの確保にも大きく影響します。
店主は常にお客様が思わず入ってみたくなるお店づくりと、気持ちよく買い物ができるような接客について店員教育を行うなど、基本に立ち返ったお客様本位の店舗経営を心がける必要があります。
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