今やデジタル・DX化の波はあらゆるところに浸透し、まちの小売店といえどもこの流れには逆らえない状況になってきました。
もうこのごろでは、子供からお年寄りまで、どなたも肌身離さずスマホを持っている時代です。
スマホ一つでお店と気に入った商品を探し、キャッシュレスで買い物をする時代になってきたのです。
インターネットの成熟と携帯端末の普及は消費者の買い物動向を大きく変えました。
商店街の活性化については商店街の役員の方々はこれまで様々な手を尽くしてきていますが、これからはインターネットの向こう側にいる無数のお客さんに向けてネット時代に対応した集客方法でアプローチしてゆく必要があります。
ここでは、主に商店街が今からでもとりかかることができるデジタル・DX化についての次の試みをご紹介します。
(1) 商店街ホームページの機能追加
(2) LINE公式アカウント(LINEヤフー for Business)の構築
(3) デジタルスタンプラリーの実施
(4) デジタル技術を活用した抽選会
(5) 商店街を動画で紹介
以下でその概要を紹介します。
目次
1 商店街のホームページの機能追加
商店街や組合のホームページに加盟店のマップなどを掲載し、WEB上で商店街・組合の情報とともに加盟店の情報も閲覧することができるようにします。
1-1 取り組み方法
■ホームページ上に加盟各店舗の位置などを示すマップを掲載する
■マップに店舗ホームページのリンクを貼り、これをクリックすることにより店舗の
紹介ページと店舗のホームページを表示します。
1-2 取り組みの効果
WEB上で商店街や加盟店舗の情報を一括して閲覧することができ、さらに各店舗のWEBページにアクセスすることにより最新の商品情報などを得られることから商店街への来街者の増加、個店の集客に結び付けることができます。
2 LINE公式アカウント(LINEヤフー for Business)の構築
商店街や組合が「LINE公式アカウント」を構築し、来街者や顧客とのコミュニケーションツールとして活用し、様々な情報を発信し、集客増を図ります。
LINE公式アカウントの構築と運用方法については次のリンクをご覧ください。
⇒ 「LINE公式アカウント」で集客を!
2-1 取り組み内容
LINE公式アカウントで次の設定を行います。
①メッセージ配信
友だちとして追加してくれたユーザーに対し、直接メッセージを送ることができ、新商品の情報やキャンペーン情報など、ユーザーにとってメリットのあるメッセージを送ることで店舗・Webサイトへの集客や商品購入につなげることができます。
参考 ⇒ メッセージ配信
②リッチメッセージ
テキストやスタンプだけでなく、画像やテキスト情報を一つのビジュアルにまとめることで、商店街の最新情報を簡潔で分かりやすく伝達することができます。
参考 ⇒ リッチメッセージ
③リッチメニュー
トーク画面にユーザーが訪れた際、画面下部に固定で表示されるメニューです。メニュー内をタップすると、外部サイトやクーポン、ショップカードへの誘導や事前に設定したキーワードの送信などを促すことができます。
参考 ⇒ リッチメニュー
④カードタイプメッセージ
複数の画像をまとめて配信できます。設定した画像をカルーセルでスライドさせながら閲覧できるため、複数の商品や情報をまとめて提示したい時に適しています。
参考 ⇒ カードタイプメッセージ
2-2 取り組みの効果
・商店街や組合の情報を定期的に発信することにより、商店街では来街者の増加が見込め、
組合については認知度が向上し注目を集めることができます。
・LINE公式アカウントの導入により、これを活用した集客のためのメニューが増えます。
3 デジタルスタンプラリーの実施
商店街への来街者の増加を目的に従来から行っているスタンプラリーをデジタル化し、参加者が利用しやすく主催者側の負担軽減を目的にデジタル化を図ります。
デジタルスタンプラリーは、店舗に設置された二次元コードをスマホで読み込んでスタンプを集める方法で、QRコードを読み込むQRコードスタンプラリーがよく知られていますが、ここではLINE公式アカウントで行うデジタルスタンプラリーをご紹介します。
詳細は次のリンクをご確認ください。
⇒ https://line-sm.com/blog/liny-stamp-rally/
参考として次の記事をご紹介します。
⇒ 商店街のスタンプラリーはデジタルで!
3-1 取組内容
LINE公式アカウントでスタンプラリー機能はないので、LINE公式アカウントのサポートツールである「Liny」の機能を使えば、LINE上でスタンプラリーの仕組みを作ることができます。
スタンプラリーの一般的な流れは次のようになります。
①LINE公式アカウントに友だち追加する
②スタンプラリーの該当場所でQRコードを読み込みスタンプを貯める
③スタンプが貯まったら、景品と交換したりプレゼントに応募してもらう
④応募の場合、後日当選の連絡をLINEで受け取る
3-2 取り組みの効果
・参加者の管理やプレゼント応募の管理が簡単になります。
・LINE友だちの獲得にもつながり、その後のLINE配信に活用することができます。
4 デジタル技術を活用した抽選会
商店街などが歳末などに行う抽選会において、参加者が応募しやすく、主催者の手間を省けるようQRコードを活用した「オンライン抽選会」を行おうとするものです。
参考 ⇒ 商店街のデジタル・DX化の一つの方法/オンライン抽選会のやり方
4-1 取り組み方法
「オンライン抽選会」の取り組みの流れは次のようになります。
◆商店街
・商店街のホームページなどオンライン抽選会の告知を行います。
(実施時期、抽選方法など)
・「オンライン抽選サイト」を作成します。
(当選番号、交換景品などの情報を掲載)
・QRコード付き抽選券を作成します。
(抽選券には通し番号を付ける)
・商品を購入していただいたお客様に「QRコード付き抽選券」をお渡しします。
(抽選券番号を書いた受付票に住所、氏名、連絡先などを書いてもらう)
・あらかじめ、当選率と当選数を決めておきます。
◆お客様
・商品購入ごとに「QRコード付き抽選券」をもらいます。
・抽選券のQRコードをスマホで読み取り、「オンライン抽選会サイト」に進みます。
・抽選結果が表示されます。
・当選していれば景品交換画面が表示されます。
4-2 取り組みの効果
・スマホやタブレットからオンライン上で抽選に参加できます。
・商店街事務局の手間が省けます。
5 商店街を動画で紹介
商店街や加盟店などの紹介を目的に動画を制作し、動画共有サイトに掲載するもので、商店街や会員店舗を一目瞭然にわかりやすく伝えることができ現在では多くの商店街が取り組んでいます。
数ある動画共有サイトの中で代表的なものは「You tube」で投稿者、再生回数とも他のサイトを圧倒する投稿数と視聴者数を誇っています。
5-1 取り組みの方法
動画は次の内容を盛り込んで制作すれば人の目にまることが多くなります。
①まち歩き
商店街の入り口から出口までを歩く動画を作成すれば、商店街の雰囲気・お店の情報を視聴者に伝えられます。
②お店紹介
商店街に出店しているお店を映像により紹介します。
出店しているお店紹介映像は、チラシでは掲載できないリアルな情報を伝えることができます。
③他の媒体とのリンク
商店街のホームページや他のSNSにも動画のリンクを貼り、視聴の機械拡大を狙います。
5-2 取り組みの効果
・チラシなどでは伝えきれない情報をリアルに伝えることができます。
・情報の拡散が広範囲に及び、近隣住民だけではなく商店街にまじみのない人にも情報が
届きます。
・You Tubeであれば広告掲載の収益が上がります。
6 まとめ
商店街ではこれまでチラシなどの紙媒体によるPRが主な宣伝方法でしたが、急速なインターネットと携帯端末の普及がお客様の買物動向に大きな変化をもたらしました。それに対応するためには、商店街もデジタル技術を使った新しい集客方法を見出す必要に迫られています。
その中で、今回5つの方法を取り上げましたが、どれもそれほど難しいものではなく、少しばかりのデジタルの知識があればすぐにでも実施できるものばかりです。
これらは、お客さんの利便性、商店街の手間や費用の削減に確実に結びつき、特に商店街や出店店舗のPR、お客さんとのコミュニケーションツールとしては大きな効果を生むものばかりです。
ぜひ、この機会に商店街への新しい集客ツールとしてのデジタル活用を検討してはいかがでしょうか。
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