最近はスマホの写真撮影機能が向上し、画質が2000万画素を超え、1眼レフで撮った写真と遜色のない写真を多く目にするようになりました。
あまりにも手軽に美しい写真が撮れるために、例えばネットショップに出品する商品の写真もスマホで済ませる方も多いようです。
ネットショップへの出品商品の写真をプロに頼まず自前で撮るときにほんのちょっとだけ工夫することにより、見る人の印象に残る写真を撮ることができます。
目次
1 失敗しない写真とは
まず最低限
・見せたいものにきちっとピントが合っていること
・明かり過ぎず暗すぎず露出が適正なこと
・カメラや被写体がブレていないこと
が必要ですが、現在のスマホやコンパクトデジカメではシャッターを押しただけで上記の3点はカメラ側で制御して、まずは見られる写真が撮れるようになっています。高級な1眼レフカメラでもオート機能によりそのままシャッターを押せば失敗しない写真が撮れるようになっています。
2 レンズの絞りの加減で写真の見え方が変わる
下の写真を見比べてみてください。写真1と写真2はそれぞれ同じ焦点距離のレンズでピントを前に合わせて”絞り値”を変えて撮りました。背景のボケ具合によりそれぞれの写真の印象が異なります。
それぞれは撮影者の見せたかったものが明確になっています。写真1の方は前の人形を主題として後ろの人形はややぼかした副材としての見せ方になっています。写真2の方はバラの花の中心部を克明に見せるか花全体を説明的に見せるかの違いです。
しかもこれらの写真の明るさは一定になっています。つまり、絞り値を変えても露出は変わっていないのです。




3 写真の露出とは
写真の露出とは、写真の明るさの程度です。
露出は、シャッタースピードと絞り値により決まります。暗い場所では絞り値が小さくシャッタースピードが大きくなります。明るい場所では逆に絞り値が大きくなりシャッタースピードが小さくなります。どちらも同じ明るさの写真になります。決められた時間内にバケツに水を一定量入れるのに蛇口を大きくし時間を短くするか、蛇口を小さくし時間を長くするかと同じ理屈になります。この場合、蛇口が絞り値で水を注ぐ時間がシャッタースピードになります。
4 露出とピントの合う範囲
ただし、写真の露出が適正(同じ明るさ)であっても絞り値によってピントの合う範囲が上の写真のように大きく異なります。
レンズの特性として、同じ焦点距離のレンズを使って、同じ場所から同じ物を撮った場合、絞り値が小さい方(絞りの数字の小さい方)がピントの合う範囲が狭くなり、絞り値が大きい(絞りの数字の大きい方)ほど広くなります。また絞り値が同じでもレンズの焦点距離が長いほど ピントの合う範囲が狭くなり、逆に焦点距離の短いレンズほどピントの合う範囲が広くなります。望遠レンズでは後ろをぼかしやすく広角レンズでは画面全体にピントが合ったシャープな写真になるのはこのためです。これらを「被写界深度」と言います。厳密にいえば理屈上ピントの合っているのは1点だけですが、 「被写界深度」はピントが合っているように見える範囲のことを言います。「 被写界深度」 は他に被写体の前に浅く後ろに深くなるなどカメラと被写体との距離によっても変わってきます。
5 一味違う写真に
絞り値を任意の値にセットするには、マニュアル露出機能または”絞り優先”機能を使います。希望の絞り値をセットした後マニュアル露出では適正露出になるようにシャッタースピードをセットします。絞り優先ではセットした絞り値に対して適正露出になるシャッタースピードが自動で設定されます。(詳しくはカメラの取扱説明書をご覧ください)
スマホやカメラのオート機能はシャッターを押すだけでこれらをうまく制御した失敗しない写真が撮れるようになっていますが、だれでも同じ写真になります。
ネットショップに出品する商品や店内の写真をご自分で撮る場合は、ぜひ一度 マニュアル露出機能 を使って上記のような「 被写界深度」を意識した 一味違う写真を撮ってみたらいかがでしょうか。
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