■かってのお客さんが店に来なくなった!
「在庫が捌けなくて新しい商品の仕入れができない!」
久しぶりに知り合いの洋品店を訪ねたら高齢の店主がこぼしていました。
店を開けていても、お客さんは1日に一人来るか二人来るか、誰も来ない日があります。
表通りの商店街はめっきり人通りが少なくなり、これまでのお得意さんは外出するのも億劫になるような高齢者になってしまいました。
このような人たちは、息子夫婦が日曜日などに郊外のショッピングモールやスーパーなどで親の着るものまで買ってきます。
お年寄りは、たとえ近所の昔馴染みの店といえども、買い物に出かける必要がなくなったのです。
何もすることがないこのようなお年寄りは、毎日家でどのようにして過ごしているのでしょうか。
本当は、どこかに出かけたくてしょうがないのです。
でも、行くところがないのです。
誰かと話がしたくてしょうがないのです。
でも、話し相手がいないのです。

■店の一角をサロンにしてみたら
ふと見ると、この店の一角に簡単な椅子とテーブルを置けるスペースがあるじゃないですか。
どうやら4~5人ぐらいは座れそうです。
このスペースを利用して、ちょっとしたサロンにしてみたらどうでしょうか。
お客さんと同年輩の店主ご夫婦が、お茶と簡単な茶菓子を用意し、よもやま話に花を咲かせるのです。
ご町内の昔なじみのかっての顧客が三々五々集まり、孫の話、嫁の話、体の具合の話などなど。
家では言えない話がいっぱい出てくることでしょう。
そのうちに着るものの話になるかもわかりません。
店主はその時を見計らって自分の店の商品をさりげなく宣伝します。
あくまでも”さりげなく”で、売ろうという気持ちをあまり出さないことが大切です。
話の成り行きによっては、在庫の古い商品を格安で勧めるのもいいかと思います。
むしろこちらの方がよいかも知れません。
在庫商品なので、あくまでも在庫処分と割り切って、儲けなんて考えず、思いきってお安くします。
五百円でも千円でも構いません。店で店晒しにしておくよりましです。
案外、店のファンが増えるかも知れません。
噂は噂を呼び、口コミでサロンは大盛況になるかもわかりません。
超高齢化社会を迎え、行き場のないお年寄りにこのようなコミュニティーの場を提供するのも、まちの小売店の役目なのかなと思います。
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