私たちが一生懸命作った宣伝は本当にお客さんに見てもらっているのでしょうか。
お客さんが手に取ってみてくれるような宣伝・広告とはどのようなものなのか探ってみました。
良い商品を売っていて、それを欲しがっている層に宣伝をしても、それを見てお客さんがその商品を欲しいと判断するのは、その宣伝の内容と方法にあります。
宣伝の内容とその方法によって店の集客そのものに大きな差が生じます。
チラシ5千枚、新聞折り込み1万部も出せばそれなりの効果があるだろうと多くの人が考えるのが普通ですが、広告を出す相手と場所、購買意欲をそそる内容がなければ、それがどんなにきれいなチラシであっても広告・宣伝の効果はほとんどありません。
一口に広告・宣伝といってもその方法は数多くあります。
ホームページ、メルマガ、DM、もちろんチラシもあります。その中でも今回は、まちの小売店で最も手軽で数多く行われているチラシについて、お客さんに響く宣伝内容と効率的な宣伝方法について考えてみました。
ページ下部に、チラシやパンフレットから動画を作成して様々なメディアに配信する会社
「チラシ動画ドットコム」と「デジタルサイネージ」をご紹介しますので、こちらも併せてご覧ください。
目次
1 名刺のようなチラシになっていないか
お店や会社の宣伝には、おおよそ次のようなことが書かれています。
・店名
・商品の内容、価格
・営業時間等
・所在地、地図、行き方
・電話番号、FAX番号、メールアドレス、URL
これらは、お店や商品・サービスなどの情報で、いわば名刺のようなものです。
お客さんにとっては、これらは二次的な情報であって、本当に欲しい情報は、その商品やサービスを“欲しい”と感じさせる情報があるのかどうかです。
お客様に興味を持ってみてもらえる広告とは以下の4点の情報が盛り込まれている広告です。
・ 今、この商品を買う必要があるか
・ この商品を買うことによるメリットがわかる。
・ この商品が他の類似商品に比べて優れている。
・ 商品に対する価格がお値打ちである。
・ 今買うことのメリットと今買わないことのデメリットがわかる。
広告で最低限これだけのことを感じてもらえれば、お客さんはこれが欲しいと思います。
◆チラシづくりはお客さんの立場で考える
チラシのキャッチコピー、内容などを考えるとき、この内容であれば売れるだろうと勝手に想像して作っているケースが多く見受けられます。
しかし、想像していることとお客さんが思っていることは別なのです。
お客さんは、その商品を買ったことによる自分を想像します。
それで満足すればその商品を買おうとします。
チラシなど広告物の内容を考えるときは、作る方がお客さんの気持ちになってこんな商品なら今すぐ欲しいと思わせる内容でないとなかなか見てもらえません。
お客さんは今何を欲しがっているのかを敏感に感じ取り、お客さんが望む欲求に応えた宣伝文句をどれだけ盛り込むことができるのかが広告物作成の勝負どころです。
お客さんは今何を欲しがっているのかを敏感に感じ取り、お客さんが望む欲求に応えた宣伝文句をどれだけ盛り込むことができるのかが広告物作成の勝負どころです。
単に商品写真と説明を羅列しただけの広告物は一瞥されてすぐゴミ箱に捨てられます。
◆インパクトのある広告とは?
物販の広告ではありませんが、ここにある同じ案内の広告をご紹介します。
上下二つの案内広告は同じ内容のセミナー開催の案内広告ですが、上はいかにも事務的で味も素っ気もなく、最後まで読むのがしんどくなるような内容です。
下のチラシ風の案内は情報が不足しているとはいえ、自然と目に入ってきます。
お店の宣伝広告もこのような見た人の印象に残るようなものが優れた広告物といえます。
2 広告の大部分がその商品に興味のない人に届いていないか?
crossorigin=”anonymous”>チラシを1万枚ポスティングしました。 新聞折込を5千部出しました。 ところが、店は一向にお客さんは増えない、どうしたものか。
このような話をよく聞きます。
それはなぜか。
せっかく高い広告費を使っても、その大半がその商品やサービスに興味のない人に届いている可能性が高いのです。
大きな集客力のあるスーパーやホームセンターなどではフェアー期間中などで安売りのチラシでかなりの集客効果を上げていますが、特定の商品を扱っているいわゆるまちの小売店の場合、不特定多数の人に向けて広告を出してもその効果は殆どありません。
自分のお客さんになる可能性がある人は自分の商品に興味がある人だけなのです。
自分の店の商品に興味のない人にいくら広告物を配布しても見てもらえることはありません。
3 誰にいつどのような方法で広告宣伝を行うか
効率よく宣伝するには、自分の店の商品をいま欲しがっている人に向けて行う必要があります。
自分の店のコンセプトにあったお客さんはどのような人達かを明確にしたうえで、この人たちをターゲットにしてこのターゲットに向けて重点的に宣伝するのです。
まちの婦人洋品雑貨店を例にとって説明します。
① 対象とするお客様は誰なのか
どのようなお客様が自分の店に興味を持ち足を運んでくれるのかそれを見極めます。
先ず自分の店のいわゆる「売り」とするものは何かを考えます。
<自分の店の特徴>
・ 住宅街の中にあるので気楽に来てもらえる。
・ よそ行きの洋服の他に普段着として着れるものも充実させている。
・ 肌着、靴下などの生活用洋品雑貨も取り揃えている。
このことから おおよそ対象とするお客様のイメージができてきます。
・ ちょっと出かけるときの服が欲しい。
・ 季節変わりに必要な肌着、靴下などの洋品品雑貨が欲しい。
・ わざわざ遠くまで車で出かけるのが面倒
・ 昼間は時間が空いている。
これで自分の店が対象とするお客様がどのような人たちなのかがほぼ見えてきます。
つまり、子育てを終えた専業主婦が自分のお店の主なお客様になるように思えます。
この人たちに重点的に広告・宣伝すれば効率的にお客様を集めることができるのではないか。
ただし、この人たちの中には自分の店を必要としていない人たちも多く含まれていることが考えられます。
つまり、自分の店と商品に興味のない人たちにも広告・宣伝を行ってしまうことになります。
それでは、自分の店にとって最も必要なお客様、今、自分の店の商品を必要としている人たちはどのような人たちで、どこにいるのかを探し出せれば、自分の店の正確なターゲットになります。
次にどのような方法でこれらのターゲットを探すことができるのかその方法を考えます。
②対象とするお客様を探すには
子育てを終えた専業主婦の人たちが新しい洋服を必要とする場合とはどんな場合かを考えます。
・季節替わり
・入学式、同窓会、旅行などのお出かけがある場合
このような時期に集中して広告・宣伝を行います。
次に、この子育てを終えた専業主婦がどこに集まっているのかを考えます。
まず、この人たちの生活パターンを考えてみます。
・朝、子供や夫を送り出したあと一定の家事を終えたあと、大抵は暇になります。
・そのあとは、テレビ、新聞、雑誌、あるいはネットで様々な情報を得ようとします。
・日によっては、ご近所の方とお茶したり、ファミレスにランチに行ったりもします。
・スーパーやコンビニにも行きます。
・月1回程度は美容院にも行きます。
休みの日は、家族とともに車で大型量販店などである程度まとまった買い物をするので、近所の小売店には行かないのが普通です。
これが対象とするお客様のおおよその生活パターンではないでしょうか。
広告・宣伝は、この人たちをターゲットに 商品を必要とする時期を選んで 行います。
さらに、できれば近所のファミレス、喫茶店、美容院などにチラシなどを置かしてもらえるようお願いをしてみるのも一つの方法です。
それなりの効果が現れると思います。
4 広告物を動画などで!
最近では、チラシやパンフレットのデザインデータをそのまま活用して動画を作成し、YouTubeやSNSに投稿したり動画広告に活用したりする方法が注目を浴びています。
まったく新しく動画を一から作成するのではなく、これまでに作成したチラシなどをデータ化し、YouTube、自店のホームページ、Instagramなどのネットメディアで配信するサービスです。
さらに、商店街などにおいてはデジタルサイネージによる活用も考えられます。
従来からの紙ベースによる宣伝に比べて人の目に触れる機会は大幅に増えるものと考えられます。
◆チラシやパンフレットを動画に
”チラシやパンフレットは配るだけではもったいない!”をコンセプトに、チラシやパンフレットから動画を作成して様々なメディアに配信する会社があります。
「チラシ動画ドットコム」という会社です
次のリンクをご覧ください。
◆行きずりのひとにも見てもらえる「デジタルサイネージ」
デジタルサイネージとは、駅、ショッピングセンター、電車の中、公共の施設など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信する電子看板のことです。
動画を音声とともに表示するもので、最近ではディスプレイ技術の進化やネットワークの高速化に伴い、容易に情報の更新ができ、タイムリーな情報が伝えられるなど、さまざまな業界で急速に普及が進んでいます。
このデジタルサイネージを商店街に設置し、商店街からの情報発信とともに、順番に個店の宣伝を行えば一気に多くの人の目に触れます。
「デジタルサイネージ」の詳細は次のリンクをご覧ください。
5 まとめ
大手量販店やスーパーのチラシにはこれでもかというくらい多種多様な商品が掲載されています。
確かに主婦の中にはチラシを頼りに、少し遠くてもとにかく安いものをとスーパーを駆け回る人もいます。
しかしまちの小売店が価格と品揃えで大手量販店にかなうはずがありません。
お客さんに来てもらうにはその店と商品の特徴を広告・宣伝により多くの人に知ってもらうことと、この商品を今すぐ欲しいと思わせる内容にするのが何より大切です。
それには、ただやみくもに広告・宣伝を行ってもその投資に見合う集客が望めません。自分の店と商品を求めるお客さんがどこにいるのかを見極め、この人たちに効果的に広告・宣伝を行うことが必要です。
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