まちの小売店が組合単位で「プレミアム付き商品券」を発行したら?

近所にスーパーやドラッグストア、コンビニなどが進出してきて、昔からあるまちの小売店は、いよいよ厳しくなりました。

そうでなくてもお客さんが減り続けている中、コロナ禍でこれまで来てくれていた顧客まで来なくなりつつあります。

まちの小売店がスーパー、量販店と同じ商品を同じ売り方をしていても、品ぞろえ、価格などで太刀打ちできないのは明らかです。

食料品店、日用雑貨品、洋品店など完全にスーパーなどと競合する業種のまちの小売店がスーパーや量販店に流れていった顧客を呼び戻す方法がないものかどうか。

まちの小売店だからこそできる小回りの効く経営方法、スーパーや量販店ではできないサービスを創り出すなど、様々なことが考えられます。
しかし、それができる力のある小売店はいいとしても、長年同じ手法でこれまでのお得意さんを相手にコツコツと商売をやってきた零細な店主にとって今の時期に新しいことに踏み切ることはとても勇気のいることです。

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そこで、思いついたのが各業種単位で行う「プレミアム付き商品券」を発行です。
様々な商品券発行は商店街がかねてから行っており今も人気を集めています。

しかし、商店街以外のまちのお店はこの恩恵にあずかることはありません。
だからまちの小売店が所属する組合単位で行うのです。
洋品店は洋品の組合、食料品店はそれぞれの組合、呉服は呉服の組合などそれぞれの組合単位で「プレミアム付きの商品券」を発行します。
商店街のお店は、商店街と組合の両方の商品券を扱うこともできます。

例えば、
1枚500円の商品券を24枚綴りで1万円で売ります。
買ったお客さんは1万円で1万2千円分の買い物ができ、プレミアム分の2千円分がお得になります。
この商品券は、各組合加盟店でのみ使用できる条件を付けます。

商品券は組合事務局が期限を設けて一括して販売します。
商品券を預かったお店はこれも組合事務局で換金します。

お店にとっては換金の手間が増えるけれどもなんの損もありません。

ただし、広告チラシの作成、ポスティング、新聞広告などある程度宣伝が必要になります。商店街などの地域単位ではないので、新聞広告が有効かもしれません。
組合としては、これらの広告宣伝費の出費が必要になり、新たに換金事務も生じます。
これらをすべて各組合の事務局が行います。

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この組合単位での「プレミアム付き商品券」発行事業を行うことにより、集客効果の向上はもとより、

 ・近所のスーパーや量販店へ流れたかっての顧客を呼び戻すことができる。
 ・組合員の現象に悩んでいる各業種別の組合の組合員の繋ぎ留めや新規加盟店の勧誘が
  行いやすくなる。

などの効果があります。

また、自治体によっては、補助対象事業として「プレミアム付き商品券発行」を上げているところもあり、この場合、たいていはプレミアム分や広告宣伝費が補助対象になります。

いちど、組合の中で検討されてはいかがでしょうか。