「小規模事業者持続化補助金」は、まちの小売店の救世主

数ある補助金で「小規模事業者持続化補助金」は、対象とする事業が幅広く、まちの小売事業者にとって日頃必要とする経費の大半がカバーできるありがたい補助金制度で、申請締め切り間近になると応募が殺到するほど人気がある補助金制度です。
この補助金制度は全国全国商工会連合会が全国規模で1年に数次に分けて募集するもので、各都道府県の商工会議所や商工会が支援・受付窓口になっています。
当補助金制度では、提出された申請内容について、外部有識者等による審査が行われ、評価の高い案件から採択が行われることになり、申請書が受理されればそれで交付が決定されるわけではありません。

当補助金には、「通常枠」の他、「賃金引上げ枠」、「卒業枠」、「後継者支援枠」、「創業枠」、「インボイス枠」が設けられているが、今回は、まちの小売店が「小規模事業者持続化補助金」の「通常枠」に応募申請を行う場合の申請書の作成方法などについて全国商工会連合会のガイドブックからそのポイントまとめてみました。

1 補助対象事業

全国商工会連合会のガイドブックでは、以下の項目が補助対象事業として挙げられています。

この中で、まちの小売店にとっては、

 ●広報費
  日常的に作成しているパンフレット、チラシ
 ●ウエブサイト関連費
  ホームページ作成、ネットショップ構築
 ●展示会等への出店費
  新商品などの展示会に要する経費

などが対象事業として挙げられます。

また、当然といえば当然ですが、次のような注意事項が掲げられています。

2 補助対象金額

補助金額は通常枠の場合は、

  補助率 2/3  補助上限額 50万円

になります。

3 補助事業対象者

とされており

まちの小売店の場合は、上表の「商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)」に該当し、常時使用する従業員数が5人以下の店が対象になります。

4 申請に必要な書類

ここでは、「通常枠」での「単独申請」における必要書類を掲げます。

それぞれの様式は全国商工会連合会のホームページからダウンロードします。
              ⇒ 様式集

              ⇒ 公募要領

・上表の項番1~7までについては、所定の様式が用意されており、それに記入することになります。

・様式集には各書類記入方法について細部にわたって指示があるのでこれに従って記入します。

(1)申請書(様式1)
応募者の住所、氏名などを記入し商工会議所、商工会に提出する「鑑」に当たるものです。

(2)経営計画及び補助事業計画(様式2)
 <経営計画>
 補助金申請の最も根幹をなす内容で、自店の置かれている現状に対する強みとそれを生かすための今後の経営方針等を目標を定めてプランを描きます。
 ①企業概要 ②顧客ニーズと市場の動向 ③提供する商品、サービスの強み
 ④経営方針、目標と今後のプラン

 <補助事業計画>
 行う事業の内容とそれによる効果を具体的に書きます。
①事業名 ②販路開拓等の取組内容 ③業務効率化(生産性向上)の取組内容
 ④補助事業の効果

  ※③は取組を行う場合のみ記入

次の場合は審査時に加点され、有利になります。
経営力向上計画の認定を受けている。
 認定書の写しを添付 
地域資源等を活用する。
 地域資源等を活用し良いモノ・サービスを提供し付加価値向上を図るため地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う。  
●事業承継加点 
 基準日時点の代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補のものが補助事業を中心になって行うとして経営計画に記載している。
 ・事業承継の目標時期 ・事業承継の内容(予定) ・事業承継先(予定)  
 (別途、商工会議所、商工会からヒアリングがある) □事業支援計画書(様式4)
応募者が採択を受けた場合、実行支援を行うために商工会議所、商工会が全国商工会連合会に提出するものです。
●補助金申請システム(名称:J グランツ)を用いて電子申請を行った事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点(=電子申請加点)を行います。

(3)補助事業計画書(経費明細表・資金調達方法)(様式3)
 補助対象経費及び補助申請額の明細を記入します。
 ・経費の内容別に必要理由を記入の上計上
 ・補助申請額は補助対象額の2/3で最大50万円まで(円未満切り捨て)
  ウエブサイト関連の補助申請額は補助対象額の1/4最大50万円まで(円未満切り捨て)
 ・ウエブサイト関連を含む場合のウエブサイト関連の補助申請額は全体の補助申請額の1/4 
  を超えてはならない。

(4)事業支援計画書(様式4)
応募者が採択の決定を受けた場合、商工会議所、商工会が実行支援を約束することを全国商工会連合会に報告するために商工会議所、商工会が作成するものです。

(4)補助金交付申請書(様式5)
応募申請時に同時に提出するが、採択が行われるまでは補助金事務局の「預かり」となり、採択が決定したとき、正式に受理となります。

(5)宣誓・同意書(様式6)
内容を読み、代表者名又は個人事業主が氏名を自署します。

□その他必要書類
 <法人>
  貸借対照表及び損益計算書(直近1期分)
 <個人事業主>
  直近の確定申告書
  (第一表、第二表、収支内訳書)
  または所得税青色申告決算書
  または開業届

上記書類及び添付書類は、全て電子データとしてCD、メモリなどの媒体に格納して一緒に提出します。

5 申請書の提出、採択までの流れ

本補助金制度は、地域の商工会議所や商工会が申請図書類の作成や事業実施などについて、伴走支援する制度であるので、各段階において商工会議所や商工会のアドバイス、指示に従うことになります。

申請書の手続きから採択までの流れはおおよそ次のようになります。

(1)申請書の提出
①応募に必要な書類を作成
②「経営計画書」および「補助事業計画書」(様式2・3)の写し、加点等に関する書類等を含む必要書類を地域の商工会・商工会議所窓口に提出
②商工会・商工会議所が確認のうえ、加筆・修正があれば修正して、補助金事務局等へ提出
 修正した最終版の写しを、地域の商工会・商工会議所に提出
③後日、商工会・商工会議所が「事業支援計画書」(様式4)を発行するので受け取る。
④受付締切(郵送:締切日当日消印有効)までに、必要な提出物を補助金事務局まで電子申請(単独申請のみ対象)または郵送により提出。
(持参・宅配便での送付は受け付けていない)
 <送付先>

(2)採択審査
有識者等により構成される審査委員会において行います。
採択審査は非公開で提出資料(電子データを含む)により行います。
(3)採択審査結果の通知
応募事業者全員に対して、採択または不採択の結果を通知します。

(4)採択となった場合
 「補助金交付申請書」(様式5)が正式に受理されます。

6 まとめ

小規模事業者持続化補助金は特にまちの小売店にとっては、身近な必要経費が補助金で賄われることもあって、非常に人気のある補助金制度です。
幸い、地域の商工会や商工会議所が申請から事業の実施まで伴走支援を行ってくれることもあり、これまで補助金の申請に戸惑っていた店主もよりチャレンジしやすくなっています。
ポストコロナに向けてぜひ当補助金を活用して、再出発を図っていただきたいものです。